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まどかマギカ劇場版ショートコラム(12) 「ほんとバカ」なさやかは、悪魔に魂を売ったのか?  

まどほむとワルプルギスの流れできていますが、インターバルに一本さやかネタを差し込みます。
さやかの聖域が上条恭介の音であることはここで、聖域と劣等感と魔法少女の関係はここで書きました。

5分で読めるまどかマギカショートコラム、第12弾。
今回は、さやかの有名なセリフ、「あたしって、ほんとバカ」について。
物語のモロ本筋なので、皆様それぞれ解答があると思います。私の意見として、ご参考程度に。

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結論から言うと、さやかは魂を売っていない。
売っていなからこそ、壊れて魔女になった。「ほんとバカ」なのがさやかの真骨頂だ!

と、私は思います。

さやかのトレードオフは、そもそも袋小路でした。
トレードオフとは、何かを得るために何かを犠牲にすること。「みんなうまくいく」とはならないことです。
それが袋小路、つまり、犠牲が必要だったことはわかっていたけど、自分が犠牲になることが(わかっていても)許容できない。
状況の矛盾に、心が耐えられなくなった状態です。

では、さやかは何と何を引き換えにしたのか?「悪魔に魂を売って」何を得たのか?

得たものは上条恭介の左腕であり、音楽家生命です。
さやか的には「みんなに聞いてほしかった音」。

引き換えに、さやかは魔法少女としての運命を受け入れました。
さやか的には「もう死体になって、女の子として受け入れてもらえない私」。

では、さやかは何を天秤にかけたのか?
私なりの一つの解釈ですが、以下のように一般化しました。
「ノドの奥から手が出るほど欲しかった成果を手に入れるチャンスがある。
 でも、多少のズルをしなければならない」
このとき、ズルは正当化できるのか?

だいたいの場合、勝てば官軍です。結果を出せば過程は正当化されます。
それに、ウソはばれない限り本当です。
世間一般だと、ズルをした人の方が出世したり、お金を稼いだり、モテたりできるようにも思います。

さやかにしても、魔法少女であることを隠して、しれーっと恭介に近づくこともできました。
どんな過程であれ、恭介が一番必要なものをもたらしたのはさやかです。
彼女は恭介を独り占めしてよいだけの、十分すぎる犠牲を払ってもいます。

ならば、誰もズルを知らないまま押し通せそうなとき、ズルを行うデメリットは何だろう?

私見ですが、自分の人間としての格が落ちることだと思います。
一度ズルをしてしまうと負い目になって、その先の人生で、その対象にズルをしなかった場合ほどには命をかけられなくなるのではないか?
98点と100点とかのごくごく微量な差ですが、この紙一重が一流と超一流を分ける境のようにも思う。

さやかは自分で直接音を作る立場ではありませんが、超一流を聞き分けられる力は持っています。
さやかの聖域は、上条恭介の音でした。それが客観的にも美しい音であることが、劇中で描写されています。
その耳が聞き分けた聖域は、さいごの2点分が必要な領域のものだったのではないでしょうか?

一方、聖域を取り戻すのにズルが必要だったのは事実です。
さやかの契約は、「恭介の手が治ってさやかもかっこいいヒーローになる」、というみんながハッピーになる魔法ではありませんでした。
「ゾンビになった体」は、ズルの報いをわかりやすい形でさやかに突きつけます。
誰もズルだとさやかを責めないだろうけど、さやかだけは負い目を感じています。


ー聖域に、ズルはあってはならないー
さやかはどこかで、そう思っていたのではないでしょうか。


つまり、さやかの契約は
「聖域を取り戻す代わりに、自分が聖域に入れなくなる」ことだったといえます。
まー「あたしって馬鹿だ」って笑うしかないですよね。だから袋小路。
自分が苦労して手に入れたものに対して、半永久的に生殺し状態を強いられますから。

いや、聖域にしれーっと入ることはできるし、他人を聖域復活の生け贄にすることもできましたが。。。
そんなことができないのが、さやかの良さだと思います。
杏子がまぶしいと感じた、さやかの正義感でもある。
だからこそ、「ほんとバカ」な運命になったのだとも思います。

では、さやかはバカだったのでしょうか?
本人はバカをみたかもですが、さやかが残したかった聖域、人々を感動させる恭介の音は奇麗なまま残りました。
バカをみたことについても、恭介の音を汚したいのか?と自問したとき、さやかは結局何も言わず、やっぱり身を引いたと思います。

魔法少女の契約について、たまに「悪魔に魂を売った」と例えられることがあります。
典型になりそうなのがさやかだと思いますが、さやかは魂を売ったのか?と聞かれれば、私はNoだと思います。

ズルはしたけど、絶対に売れない魂の一線があったからこそ、さやかは壊れた。
逆説的ですが、魂を売らなかったから、そのぶん魂(ソウルジェム)が濁って、壊れたという解釈です。

なお、魂を売る=そのまま恭介に近づく=恭介の音の世界に「嘘(不純物)」を持ち込む、だと思います。

今回振り返り、さやかの「ほんとバカ」は、勲章のようなものなのではないか、と思いました。
人類史の感動の何割かは、さやかのような人間が身を呈して守ってきたものだとも思えたからです。
そういう人たちは、歴史に名が残らない、一将の功の下に枯れてゆく万骨だけど。

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Don't forget.
Always, somewhere, someone is fighting for you.
As long as you remember her, you're not alone.




次回から、再びワルプルギスの夜とまどほむを扱っていきます。



<微妙に関係するTogetter>
さやかの救いについて
ほむらとさやかを対比して



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人気が上がると私のできることが増えるので、よりよいネタが投下できる場合があります。




<参考になりそうな過去記事>
劇場版まどかマギカ徹底解説
27回目の劇場版まどかマギカ
最近振り返ってTogetterでまとめたもの(今回の記事と関連)












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