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ガンダムAGE感想 36:奪われるガンダム  

更にバタついてきました。来週も感想遅くなります。火曜の朝までには・・・
今週は我妻由乃について学会発表してきます。準備してねーよ。
この時期にまどマギ最終回とか・・・勘弁してくださいorz

そういえば、私がまどマギかAGEで同人出したらどのくらいの人が買ってくださるんでしょうかね。
出したいネタもいくつもあり、絵師さんを募集している状況です。
ご支援いただけると、とても勇気付けられます(ご感想&拍手、いつもありがとうございます。)。

さて、AGEは相変わらず安定して面白いですね。
今までの回の「意味」が明らかになってきたので、見方が変わった方も多いと思います。


AGEにしては珍しく、前回からの「引き」で始まった今回。
ヴェイガンの大幹部ふたりの猛襲を受け、AGE-3はザナルドに鹵獲されてしまいます。
キオ失陥を大いに嘆くフリットに、アセムが救出を申し出ました。
次回からヴェイガン編になりそうです。


ずばり、私が知っていたネタばれは「キオが火星に行く」でした。
キオは散々アスノのサラブレッドとして描かれていました。地球の対ヴェイガンの急先鋒がフリットで、その薫陶を受けたトップエリートがキオです。対火星戦に関しては地球圏随一の人材といっても過言ではありません。

だから、彼が火星にいくことは、国費留学生が派遣されるようなものです。
それ以上で、維新の動乱前後の明治の元勲の欧行に匹敵するかもしれない。

地球(アスノ)とヴェイガンというふたつの文明が、いよいよ直接接触することになるわけです。

前回の感想で「転換点が二つ」と私が述べたのは、このためです。
イゼルカントの「いままでの」戦争方式も、フリットの戦争方式も転換点を迎えました。
そこで、双方が交わる。
両サイドがいったん閉塞を迎えるというのは、新たな化学変化の前フリとしてわかりやすい処理だったかなと。

こうした作劇上の配置は、日野監督が意図して行ったのか?
これはわかりません。無意識にそういうのをできてしまう人もいます。
また、このブログは「深く作られてるスゲー」と単純にほめる気もありません。深い意図がなく、偶然できてしまうものは往々にしてあります。
事実としてこう機能してるよね、という指摘なだけです。私はこういう機能を見つけるとワクワクする人間なのです。


さて今回。脇をかっちり固めてきたという印象。

まずザナルド。彼がどういうオッサンなのかは今回で掘り下げて描かれました。
「私になら勝てるとでも思ったか?」・・・すみません、思ってました。

彼は最強の豪傑です。今までに出てきたキャラの中で群を抜いて強い。

今回、キオはザナルドに文字通り手も足も出ませんでした。ゼハートにしてもザナルドの不意打ちに全く対応できていません。フリットも、ゼハートのビームは刃で受けるなんて離れ業を見せているのに、ザナルドのビームでAGE-1の脚をやられています。

今回までの流れを見ていると、キャラの強さ(機体の能力込み)は
ザナルド >>>> キオ ≧ ゼハート ≧ フリット となります。
あんまり目立ってませんでしたが、ザナルドの強さが半端じゃありません。
AGE-FXのかませに使われるかもですが、ここまで強いと、もっと活躍の場がありそうですね。


ザナルド=ヴェイガンいちの豪傑、とすると、ザナルドとゼハートの対立の構造も見えてきます。
「ザナルドはゼハートに能力が劣るから、地位が脅かされると感じて焦っている」わけではありません
ザナルドにはNo.2でいるだけの正当なバックグラウンドがあり、だからこそゼハートの台頭を面白く思っていないのです。


ゼハートが何で台頭したか、と考えると、ザナルドとゼハートの才能が異質だから。
ゼハート的にはザナルドは同僚だし、イゼルカントから見ればどちらも自分の大事なスタッフです。
でも、ザナルドはゼハートの異質を認めていない。それが何に根ざすものなのか、どういう形のものなのかは今後も描かれていくと思います。

「毛むくじゃらの豪傑(猛将)がハバ利かせてて、軍師肌の優男と対立する」。これは歴史ものとかで割とある構図ですよね。
たしかに今回のザナルドは意地汚い戦い方をしていますが、「異質とどう接するか」というのはAGEの底流にあるテーマです。その意味で、ザナルドも丁寧に描かれているキャラなのだと、私は感じました。
次回予告ではキオがザナルドのブリッジにいました。この二人のやり取りもひそかな楽しみです。

※ロストロウラン攻防戦のときも、ザナルドの指示自体は的確でした。
 また、彼が送り込んだフラムはゼハート隊の幕僚に欠けていた才能をもった「切れる人材」です。
 確かに前回は功を焦っており、嫌なやつでもあるのですが、描写されているザナルドは決して無能ではありません。


異質との接触、といえば、今回のアセムとフリットのやり取りも面白かったです。
これは28話が効いてきています。
改めて振り返ると、28話の「フリットが頭脳となり、アセムを手足として動かす」というのは、あの親子にとって実に幸せな時間だったのだなと再確認できます。とくにフリットにとって。

アセムがなんで海賊をやっているのか?は34話で示されました。フリット体制の外からの補完です。
でも、アセムからは「まだ」フリットにそれは言えない。
今回もビシディアンの情報入手速度は異常に速かったし、アセムの物言いが明らかに連邦側である、など、ヒントはちりばめられているのですが、フリットはまだ気づいていません。

今回を見ていると、改めて、アセムは29話の冒頭で「ずっとそばにいてやるからな」とキオに言った当時のまま変わっていないように思えてきます。
でも、フリットにはアセムを動機付けたものの情報がないから、「軍を逃げた」という言い方になる。

また、自分が手塩にかけたキオを助けるのに、連邦が海賊に出し抜かれざるを得ないという状況も、フリットには容認できないものであることは想像に難くありません。

ただ・・・
こういう表情を見ていると、単純な親子の思想の対立とかではないように思えます。
フリットの表情は、底の部分でアセムへの肯定があります。


AGE-4_convert_20120619123339.jpg 36-6_convert_20120619142658.jpg 36-5_convert_20120619142639.jpg


この点は、今回のユノアのセリフやララパリーの表情でも補完をされています。
フリットが「救世主としてのキオ」にこだわるのは「理屈だ」と、ユノアが断じています。

また、今回フリットは一番肝心なときにガンダムではなくキオの心配をしています。
この辺の温度差や感情のポイントは、アセムの「キオはあなたの孫である前に、俺の子だ」が象徴しているように思います。

また、フリットは言っている事とは裏腹に、ここまでヴェイガンに対して「理解する」というチャンネルを閉ざしたことがありません。これはグルーデックの対人思想を踏襲したものでもある。
「異質であるものにどう対するのか」はこれからより深く切り込まれていくはずです。「異質」が色々出揃ってきたから。




異質をつなぐもの、として、今回はもうひとつ大きなポイントがありました。
アスノに通底する形質です。ゼハートとも共通するものでもある。

キオを助けるために挺身するフリットと、それを知って思わず戻ってしまうキオ。

36-1_convert_20120619124031.jpg

「大事な人間を守るために自分が体を張る」
「助けられる人間を決して見殺しにできない」
今回の行動のこの二つは、どちらもアスノらしさ全開です。

アセム編で、ゼハートもアセムのこの行動で目を見開いていました(18話で2回)。
ゼハート自身もまた、同様の倫理観を持って行動しています。
また、ロマリーやユノアにもこの傾向があります。
エミリーにしても、家庭に入る前はフリットを見届けるためにコウモリ戦役の最後までついてきています。

この辺りの、異なる立場の人間たちの間での「ちがうもの」と「おなじもの」は、AGEの最初からの一貫したテーマになっています。今後のAGEの展開のポイントにもなってくるはずです。
だからこそ、AGEがガンダムを名乗っているのだ、とも思うのです。


その人間たちの「戻る場所」のクローズアップも進みました。
Twitterでも書きましたが、フリットにとってはノーラとミンスリーが対になっています。
前者はエミリー、ディケ、バルガスと過ごした故郷。後者は救世主としていけたかもしれない約束の地。
ゼハートにとってはたどり着く先としてエデンがあり、一方でアセムと共有したトルディアの時間があります。

こうした「異なる」バックグラウンドに対し、「共通する」環境になるのがディーヴァです。
AGEの物語は全部、ディーヴァ(とディーヴァ由来の人のつながり)を基点に発生しています。
前回のオブライトに続き、今回ウェンディが「キオは必ず帰ってくる」と言い切って、その雰囲気の中でフリットの怒りも消えています。


この「人の輪」に、火星の人間たちがどう関わってくるのか。
AGEは、この辺をがんばっていると思います。
というのが、「この連中がわかりあったら面白いだろうな」という光景が想像できるから。

ガンダムのテーマは「人は分かり合えるのか」でした。
でも、分かり合えること自体は素晴らしいこととして描かれていたか?
たとえば、ギレンやザビの連中と仲良くなって楽しいのか?ハマーンやシロッコと友達になれるのか?という問題です。アムロとシャアにしても、なんか微妙な雰囲気でしたよね。

AGEの良い点のひとつは、ヴェイガンが魅力的な敵であることにあると思います。
ゼハートもそうですが(彼のチームの雰囲気いいですよね。いやミューセルはばっちり使ってるし今回もフリット殺そうとしてるけど)、イゼルカント。
手段はめちゃくちゃですが、この男は面白いことを考えてそうです。
薫陶を受けたゼハートは部下を大事にする良将として育っているし、ザナルドにしてもヤーク・ドレにしても優秀です。メデルも死に際にイゼルカントがこたえたから、満足して死んでいっています。

このように、イゼルカントも人間を大事にする人間として描かれています(それもポーズかもしれないけど)。
イゼルカントの考えは多分地球種とは相容れないものですが、彼があんな戦争を起こしてまで伝えたいことは、伝えるべき価値があるものなのだと思えます。


こうしてみてくると、AGEの魅力は人間世界を肯定的に捉えていることだと感じます。これは死に方がかっこいいキャラが多かったり有能な敵が多いこととも通じます。
だから、次回以降の火星編も「異文化コミュニケーション」として、とても楽しみです。

いやまぁ、そういうポジティブなガンダム(ZZとかXとか)はふるわないわけですが・・・

マジシャンズ8はほっておきましょう。あの人たちはゲストキャラなんです。ゼハートとコミュニケーションしていたドール以外。



【このほか、細かいポイント】
・フリットとアセムの対話シーンがマッドーナ親子と同じ場所で行われているのは暗喩だよね。
 ロディとララパリーの問題も、アセムとフリットの問題も、あまり違いはしない。ララパリーはそれに気づいてもいる。

・キオを追いかけたのがオブライトなのは重要。クランシェで追いかけてれば間に合っていたんじゃないか?

・艦長はまた二択を迫られる機会がありそうだ。
 なお、フリットの言う通りに回頭していたらフラムの撃った艦砲がディーヴァに直撃している。艦長の判断は正しい。 

・ゼハートも進化している。
 アセム編では敵の動きから敵の意図を推測していたが、今回はXラウンダー能力で本能的に感知できている。

・ヴェイガン式敬礼って今回が初登場だよね?
 フラムの「2度目の敬礼」を引き立たせるために1度目を出したのだと解釈した。

 36-2_convert_20120619124259.jpg

 ゼハートの姿が完全に見えなくなってから思わず敬礼してしまう、こういう地味な演出はAGEの魅力だと思う。
 なお、今回のザナルドの行動はフラムにとって、「一番忌み嫌う形での権力の行使」のはずだ。


・同様の理由でこのシーンも好き。

 AGE-3_convert_20120619124327.jpg

 AGEは「人間の感情の肯定」が大きなポイントなんだけど、是とされるものは良質であるように感じる。


・ゼハートは今回本気でフリットを殺しにいっている。彼にとってアセムだけが特別、ということの地味な傍証。

・工房ってあんなに大きかったのね。

・キオの死や安否じたいは誰も心配していない。戻ってこれないことを危惧しているだけだ。

・ユリンやヴェイガン一般兵へのヴェイガンの処遇を考えると、キオは相当優遇されているのではないか?





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コメント

キオが火星・・・私もこの話は知っておりましたが・・・

火星まで何年で移動するのだろうか・・・2年という話がでておりますが。

ってことは行って戻ってでキオが地球圏内に戻る頃は早くて4年後で17歳・・・
まぁここまであの脚本家が計算しているかどうかですがw
コールドスリープでそのままで周りだけが4年後の設定なるのでしょうか?

どう作画が変わっていくか(全然変わらないのか)楽しみです。

しかし通してみている感想ですが悲しい三世代の家族ですね・・・

うら #- | URL
2012/06/20 12:24 | edit

ようやく火星圏の実情が明らかになるようですね。
納得のできる説明がされるといいのですが。

ザナルドの強さですが、基本的にヴェイガンの2機とガンダム側は2対1で戦っていたので飛びぬけて強いとは感じませんでした。ギラーガの存在により機動性を殺され、ザムドラークの重装甲にはビームサーベルによる攻撃以外は有効打になりえなかったために少々無謀な近接攻撃を行いAGE3は捕まってしまったと思います。AGE1、3共に1対1なら凌ぎ切れたかなというレベルだったかと。
ギラーガビットって敵機を撃破するのではなく、相手の動きを制限する用途がメインのようですね。AGE3は食らっても大したダメージになっていませんでしたし、AGE1に止めを刺すときにも使いませんでした。この兵装のおかげでザナルドは有利な状況で戦うことができたので強く感じられたのかもしれません。今回のガンダムの敗北は相性が悪かったのと敵の足の引っ張り合いがなかったのが原因でしょうか。
ザナルドがこのあたりをきちんと理解しているなら長生きできそうですが、おそらく新型のかませになってしまうのでしょう。

KEI #- | URL
2012/06/23 19:05 | edit

かつてのヴェイガンはEXA-DBから手に入れた技術があっても元は移民で素人同然、
グルーデックやフリットの戦術に敗北していました。
しかし今回はディーバを挟み撃ちにし、フリットが編み出した複数でのXラウンダー封じを使いました。
アセム編から優秀だったゼハート、的確に援護したフラム、
デシルっぽい性格ながら指揮官として優秀なザナルドと、人材も育ち軍らしくなっているようです。
さすがのフリットも今回は対抗しきれず、
その上に孫とガンダムを奪われたせいか年のせいか、冷静さを失ってしまいました。
そしてそれをフォローする人物もいない。これは艦長の成長に期待ですね。
さわKさんのおっしゃるフリットの限界が、今回のこういった所にも見えたと思います。

#- | URL
2012/06/26 19:44 | edit

>>うら様
なんか一瞬でいって一瞬で帰ってきちゃいそうですね。
中3日くらい?火星での暮らし見てても一週間前後しか経ってなさそうだし・・・
アセム編でも1年後の時点でゼハートがイゼルカントの元に回収されてたので、そういうところは考えちゃいけないガンダムなんだと思ってます(作劇上の都合を満たす技術なり説明がなされるはずなので)

>>KEI様
キオの心に迷いがあったから弱くなった、という考察もありました。
私は単純に「フリット、ゼハート、キオの3人に攻撃を命中させている」という事実で判断してます。前の二人はともかく、対キオのときってキオの攻撃より先に当ててるので、こりゃ厄介なヒトだなと思いました。
ビットは確かに牽制用としてしか機能してませんでしたね。バルカンみたいなもんなのかな。

>>-様
たしかにたしかに。Xラウンダー封じも使ってるわけか!

アセム世代の半ばくらいまで、机上で動かしてたフシはありますね。
これだけ用意すれば数的優位になるからいいだろう、みたいな感じで。

ああ・・・・なるほど・・・
アセム編のビッグリング戦後にイゼルカントが「あれで対策が立った」といってたのはそういうことだったんですね。イゼルカントってウソとか負け惜しみとかいわなさそうだし。

38話まで見てくると、フリットをたしなめて導くのはイゼルカントなんじゃないか、とも思えてきます。地球人がああいう形で成長するのを待ってたっぽいですし。

さわK #- | URL
2012/07/05 23:23 | edit

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